第1回 TIAナノグリーン・サマースクール

8月27日~30日の日程で環境エネルギー分野のイノベーション、いわゆるグリーンイノベーションに貢献する人材を育成するための教育プログラムとして、第1回TIAナノグリーン・サマースクールを開催しました。

ナノグリーンという言葉は一般的ではなく、TIA-nanoで用いているもので、「環境エネルギー分野のイノベーションをおこすためのナノテクノロジー・ナノサイエンスを駆使した材料研究」を指します。出口としては、バッテリー、燃料電池、太陽電池、光電変換素子などで、新規な材料を開発するには、やはり基盤的な知識や先端的な解析技術が必要です。
そこで本サマースクールでは、出口に近いデバイスの研究状況と、出口を見据えた物質解析に関する先端的研究の概略的な講義を開講しました。後者には、放射光を利用した分光法、表面分析技術、電子顕微鏡技術などで、環境エネルギー分野に貢献する有機化学的アプローチについての講義も加えました。

講師は、産業技術総合研究所(産総研)、物質・材料研究機構(NIMS) 、高エネルギー加速器研究機構(KEK)、東京理科大学、東京大学の一流の研究者であり、本年度TIMSの客員教員として着任した方々です。講義の出席率は良く、真剣に講義を聴き、授業が終わる毎に講師に質問するなど、学生にとって興味深い講義内容であったようです。
ポスターセッション・レポート作成は、学生が他のポスター発表者とのディスカッションを通して、共同研究を立案し、翌朝までにA4用紙2枚のレポートを作成するという形式で行いました。これは、将来の研究活動の実践的なトレーニングになります。課題だけでなく、企業のアドバイザーもディスカッションに参加しているためか、学生が積極的に参加する様子は好印象でした。

■ 合同ポスターセッション
ナノエレクトロニクス・サマースクールとの合同ポスターセッションでは、参加者は他者のポスターから自らの研究との接点を見出し、共同研究テーマを提案するレポートを課された。

合同ポスターセッション参加者
授業風景
NIMS施設見学
最終日の記念写真

参加者の声

ナノエレクトロニクス・サマースクールとの合同ポスターセッションでは、今まであまり興味を持っていなかった分野へ興味を持つことができ、このような機会を設けていただきありがとうございました。今回の経験をこれからの研究に活かしていきたいと思います。(大学院生)
今回のような組織横断のイベントは、事務局の皆様の多大なご尽力あってはじめて成立するものですよね。きっと学生諸君にはまだ想像が及ばないと思いますが、受益者を代表してお礼申し上げます。
内容も、導入の基礎から俯瞰的に、そして最先端のことまで網羅されており、アウトプットばかりでインプットの少ない最近の仕事の状況が、想像通り的確にカバーされました。結果として学生諸君よりもむしろ小生に有益だった気がします。見学も実に貴重な体験でした。有難うございます。
学生は化学専攻者が多く、一方見学内容はやや物理系だったため?か、参加人数が少なかったようですが、だからこそ見聞を広めるチャンスだったのに・・・、もったいない・・・などとつい口を挟みたくなりました。(会社経営者)

ニュースレター

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